
手紙やビジネス文書を書く際に「拝啓」「敬具」の使い方や位置がよくわからない……という方は意外と多いのではないでしょうか。「前略」や「謹啓」との違いもなんとなく曖昧なまま使っている方も多いはず。この記事では「拝啓・敬具」の意味・使い方・位置・例文を、手紙からビジネス文書・メールまで徹底的に解説します。
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「拝啓」「敬具」の意味とは?
まずそれぞれの意味を確認しましょう。
| 言葉 | 読み方 | 意味 | 使う場所 |
|---|---|---|---|
| 拝啓 | はいけい | 「謹んで申し上げます」という意味の書き出しの挨拶語 | 手紙・文書の冒頭 |
| 敬具 | けいぐ | 「敬意を持って申し上げました」という意味の結びの挨拶語 | 手紙・文書の末尾 |
「拝啓」と「敬具」はセットで使う言葉です。「拝啓」で始めたら必ず「敬具」で締めるのが基本ルールです。
拝啓・敬具の位置——横書き・縦書き・はがき別に解説
横書きの場合
ビジネス文書やワードで作成する書類など、横書きの場合の配置は以下の通りです。
拝啓 〇〇の候、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
〜〜本文〜〜
敬具
- 「拝啓」は行の一番左に書き、その後ろに時候の挨拶を続ける
- 「敬具」は本文の最後、行の一番右(右寄せ)に書く
- 「拝啓」と本文の間は1字分空けるのが一般的
縦書きの場合
縦書きの手紙・はがきでは配置が変わります。
- 「拝啓」は本文の書き出し(右上)に書く
- 「敬具」は本文の最後(左下)に書く
- 縦書きでは「敬具」を行の一番下(下寄せ)に配置するのが正式
はがきの場合
はがきでも基本的なルールは縦書きと同じです。スペースが限られるため、時候の挨拶は短めにまとめるのが実用的です。なお、年賀状・暑中見舞いなどの定型あいさつ状では「拝啓・敬具」は使いません。
時候の挨拶——月別の例文一覧
「拝啓」の直後には時候の挨拶を続けるのが正式なマナーです。季節に合った表現を使いましょう。
| 月 | 時候の挨拶の例 |
|---|---|
| 1月 | 新春の候 / 厳冬の候 |
| 2月 | 余寒の候 / 梅花の候 |
| 3月 | 早春の候 / 春暖の候 |
| 4月 | 陽春の候 / 桜花の候 |
| 5月 | 新緑の候 / 薫風の候 |
| 6月 | 梅雨の候 / 向暑の候 |
| 7月 | 盛夏の候 / 炎暑の候 |
| 8月 | 晩夏の候 / 残暑の候 |
| 9月 | 初秋の候 / 新涼の候 |
| 10月 | 秋冷の候 / 紅葉の候 |
| 11月 | 晩秋の候 / 向寒の候 |
| 12月 | 師走の候 / 歳末の候 |
ビジネス文書では季節を問わず使いやすい「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」という表現もよく使われます。
拝啓・敬具を使った例文
ビジネス文書の例文
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、このたびは〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
個人あての手紙の例文(冬・3月)
拝啓 早春の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
末筆ながら、皆様のご健康をお祈り申し上げます。
敬具
「拝啓」と「前略」「謹啓」の違いは?
| 書き出し | 結び | 使う場面 |
|---|---|---|
| 拝啓 | 敬具 | 一般的なビジネス文書・手紙全般 |
| 謹啓 | 謹言・敬白 | より丁寧・改まった場面(目上の方・公式文書) |
| 前略 | 草々 | 急ぎの用件・親しい相手(時候の挨拶を省略) |
| 急啓 | 草々・敬具 | 緊急の連絡 |
迷ったら「拝啓・敬具」を使えば大半の場面で失礼になりません。目上の方や重要な文書には「謹啓・謹言」を使うとより丁寧な印象になります。逆に「前略」は時候の挨拶を省略する分、やや略式の表現になるため、格式が求められる場面では避けた方が無難です。
メールで「拝啓・敬具」は使う?
結論から言うと、ビジネスメールでは「拝啓・敬具」は基本的に使いません。メールはもともと略式のコミュニケーション手段のため、「お世話になっております」「よろしくお願いいたします」という書き出し・結びが一般的です。
ただし、メールに添付する正式な書類(契約書・案内状・通知書など)の本文として使う場合は、「拝啓・敬具」を使うのが適切です。
まとめ
- 「拝啓」は手紙・文書の書き出し、「敬具」は結びに使うセットの言葉
- 横書きでは「拝啓」を左端・「敬具」を右端(右寄せ)に配置
- 縦書きでは「拝啓」を右上・「敬具」を左下に配置
- 「拝啓」の後には時候の挨拶を続けるのが正式マナー
- より丁寧な場面では「謹啓・謹言」、急ぎの場合は「前略・草々」を使う
- ビジネスメール本文では基本的に使わない
「拝啓・敬具」を正しく使いこなすだけで、手紙やビジネス文書の印象がぐっと上がります。迷ったときにはこの記事を参考にしてみてください。
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