Twitterを見ていると毎日の様に盗難情報が流れてきます。愛車が盗まれたときの絶望感は計り知れない物でしょう。車やバイクは一度盗まれてしまうと、取り戻すことは極めて難しく手元に戻ってくる可能性はとても低いと言われています。
愛車が盗まれないためには、少しでも窃盗しづらいように自衛していくしかありません。盗まれてからでは遅いですよ…
そして、盗難と言えば昔から話題に上がる「買い取り」のチラシ・ビラ。「この車買い取らせてください」という張り紙が車・バイクにされていたら要注意とネット上では言われています。
これは窃盗グループの手口の一つで、ターゲットとなる盗難したい車やバイクに貼り付けて、放置車や持ち主の行動を探るために行っていると言われています。
今回は警察に「買い取り」チラシが愛車に貼り付けられた場合の対処方法や張り紙をした業者を取り締まることができるのか等を聞いてみました。
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Twitterで報告されている買い取りチラシ被害
ネット上で言われている窃盗の恐れは本当にあるのか?
今回対応してくれた警察官は、買い取りチラシの貼り付けが盗難につながっていることを認識していませんでした。
「どういったことが盗難の恐れにつながっているのか?」と聞かれたので、ネット上で言われている「盗難するターゲットが放置車なのか。持ち主の行動を探るために貼り付けている。チラシが撤去されるか様子を見ている」と説明したところ、なるほどと納得されていました。
説明した上での回答は「実際にそういったケースがあるのか私はわかりませんし、捜査部門じゃないとデータが無い。でも、捜査部門でもお答えできるかわからないという」という内容でした。
買い取りチラシの貼り付けが実際に盗難の手口として利用されているのかはわかりませんでした。ただし、SNS上では実際に盗難被害に遭っている人もいるようなので、警戒するに越したことはないと思います。
駐車場への不法侵入や法的に取り締まることはできないのか?
チラシを車やバイクに貼り付けるために、業者の関係者が駐車場・駐輪場の敷地内に間違いなく入ってきています。その行為を不法侵入等法的に取り締まることはできないのか聞いてみました。
「正当な理由なく入っているかが重要になる。駐車場は誰でも出入りできるところになる。そういった場所でチラシを車とかに貼り付ける目的だけで住居侵入に問えるかどうかというと難しい」
「例えば、チラシ等挟む行為を禁止する警告文等があれば話は違ってくるが、それだけで問えるかというとそれが正当な理由なのかどうかや駐車場の形状などにもよるので現場を見ないとわからない。あと、それがすぐに事件化できるかというと防犯カメラ等がなければ証拠がわからないし、皆さんが思っている以上に非常に立件するのは難しい」
やはり、買い取りチラシを貼り付ける業者を取り締まることは非常に難しいようです。青空駐車場や門やシャッターがない駐車場だと誰でも出入りが容易にできてしまう場所と見なされて、住居侵入(不法侵入)で取り締まることはまずできないようです。
また、防犯カメラや指紋という証拠があっても、警察のデータベースに犯人が登録されていなければ特定するのが難しくなり、立件するのは厳しくなるようです。現行犯で捕まえないと業者を実際に取り締まることは難しいでしょう。
盗難に対するおすすめの対策方法は?
近年は自動車盗難の数自体は減っているが、スポーツカーや一部の人気車種、高級車などの盗難はやはり多いですよね。
警察がおすすめする自動車の盗難対策はどういった方法なのか聞いてみました。ただし、これは担当してくれた警察官の意見です。
「駐車中も録画していることがわかるドラレコやセキュリティの利用が良いと思う。犯人側からすると少しでも証拠が残ったり、大きな音が出てしまうとリスクが高いので、こういった物を利用するのが防犯対策としては有効だと思う。あとは全体的なことからいうと、駐車場に防犯カメラがあると対策としては有効だと思う」
やっぱりセキュリティの利用は必須ですね。本当のプロ集団に狙われたらどんな対策をしていようとやりに来ると思いますが、多く流通している車なら、少しでも盗難対策されていない盗みやすい車両の方が窃盗団も盗みやすいので、他の車を狙うんでしょうね。
「買い取り」チラシが貼られた場合の対処方法は?
なんだかんだ言っても、自分の愛車に盗難のリスクが付くことは避けたいです。少しでもリスクを減らすためにできることはないのでしょうか?
リスクを減らすためには、警察が犯人を検挙してくれることが一番です。しかし、警察にも捜査力に限界があるので市民の情報提供はとてもありがたいことだと担当の警察官は答えてくれました。
「買い取りチラシが貼り付けられた車両の駐車場を管轄している警察署に情報提供してもらうことが一番ありがたい」
「住民相談係に連絡して、貼り付けられたチラシの情報を提供してもらえると助かります」
ということで、怪しいことがあれば管轄警察署の住民相談係に情報を提供しましょう。
管轄の警察署に電話で情報提供するのが良さそうです。
管轄の住民相談係に情報提供してみた
実際に買い取りチラシの情報を管轄警察署の住民相談係に電話で提供してみました。
こちらで対応してくれた警察官は「よく貼られているチラシ」という認識はあり、話は簡単に進みました。
提供した情報はチラシに記載されている業者の情報「会社名」「住所」「連絡先」「古物商番号」と載っている全ての情報を提供しました。
「こういった情報はどんどん提供して欲しい。また何かあれば追加で情報提供してください」
警察にいちいちこんなことで連絡するのはどうなのか?という方も多くいますが警察としては少しでも情報が欲しいので、些細なことでも気になることがあれば情報提供して欲しいとのこと。
これは今回の買い取りチラシだけに言えることではく、全てのことに言えることですね。
買い取りチラシが愛車に貼られていたら、地域管轄の警察署に連絡して是非情報提供しましょう。
出張査定で業者が来たら110番通報して逮捕された業者
自分の車に買取チラシが取り付けられていたため、チラシに記載されている番号に電話し出張査定をして貰うていで業者を呼び出し、業者が到着し次第110番通報してやってきた警察が業者を逮捕することに成功した例です。
警官の「難しい」は「やる気が無い」と翻訳します。